ナキウサギ(鳴兎、英:Pika, rock rabbit, whistling hare)は、ウサギ目(重歯目)ナキウサギ科 Ochotonidae に分類される動物の総称。
ナキウサギは、アジア・北アメリカおよび東ヨーロッパの一部の、寒冷な気候の土地に分布する。日本には、北海道にキタナキウサギ (O. hyperborea, Northern Pika) の亜種、エゾナキウサギ O. h. yesoensis が棲息する。
ナキウサギは一見ハムスターのような小動物で、短い四肢と丸い耳、短い尾をもつ。サイズは種によって異なるが、体長約18-20cm、尾長2cm弱、体重75-290g。狭義のウサギ類と同様、餌を食べた後、まず緑色のやわらかい糞をし、さらに栄養を摂取するために、この糞を食べる。その後、固形のコロコロした糞をする。
ナキウサギは草食であり、さまざまな植物を採食する。その棲息地により、主に草やスゲ類、潅木の小枝、コケ、地衣類などを食べる。ウサギ目の他の動物と同様、ナキウサギは切歯をもつが犬歯を欠き、また、臼歯の数は狭義のウサギ類より少ない。ナキウサギは昼行性または薄暮性で、通常は昼間の方が活動的であり、標高の高い地域に棲息する。最も高い活動性を示すのは、冬になる前の時期である。ナキウサギは冬眠しないため、冬の間のあたたかい寝床兼食料として、自ら作った干し草を必要とする。ナキウサギは新鮮な草を集め、それらを積んで山を作り、干し草にする。草が乾ききると、巣穴に運び込んで貯蔵する。他の個体の作った干し草をかすめ取る行動は珍しくない。
大きさ:4.7×2.2×2.5cm
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